高齢者が狙われている?
年が改まると、さまざまな前の年のニュースがまとめて話題になりますが、
2012年は特定商取引法に関連するニュースもいろいろとありました。
その記事を読んでみると、高齢者が被害者となった事件が多いように思われます。
国民生活センターが発表した「消費者問題に関する2012年の10大項目」を見てみると、
今年は詐欺的な儲け話を中心にしたニュースが増加しているようです。
契約をした人からの消費者生活相談件数を見てみると、
全体の4分の1が65歳以上となっているようです。
さらに、サクラを使って有料サイトに誘導させる
サクラサイト商法と呼ばれるものもあります。
「ひさしぶり!元気にしてる?○○だけど、メールアドレスを変更したから、
今度からはこっちのサイトを使って連絡して」というようないたずらメールなどを
受信したという人も多いかもしれませんが、そういったメールでサクラを装い、
サイト登録をしたり、支払いを促したりするというようなものです。
支払いが簡単にできる仕組みであることから、
支払額も高額化しているという指摘があります。
ジェケムリーの勧誘が問題に
また、貴金属の訪問購入をめぐりトラブルが多発したことを受けて、特定商取引法が改正され、
この法律において規制される7番目の取引類型として、訪問購入が追加されたのです。
その中で、訪問購入業者に対する行為の規制やクーリング・オフ制度などが盛り込まれました。
その発端となったのが、多くの有名タレントが広告塔を務めた
宝飾会社であるジェムケリーの執拗な勧誘です。
【ベッキーも真っ青? 広告塔を務める「ジェムケリー」の悪質な商法】
参考サイト:http://news.infoseek.co.jp/article/cyzowoman_29Sep2012_25465
どういう方法かというと、抽選で当たるというプレゼントキャンペーンに応募した人に
電話をかけて、「応募者全員への無料プレゼントを渡すので取りに来て欲しい」という
主旨の電話をかけてきます。
その中では勧誘目的は告げず、
あくまでも、プレゼントを受け渡すだけという名目で電話をしてきます。
そして、店舗や展示会に誘うというもの。
その時点で怪しいと感じた人は断ることもできますが、
中には無料のプレゼント目当てで来店してしまう人も多かったようです。
また、中にはしつこい電話攻撃に辟易して来店するつ消費者もいたとのこと。
そして、その来店した人に対して長時間にわたって高額なネックレスを
購入するように進めるという商法を繰り返していたようです。
消費者生活センターには、20代の若い女性を中心に、
約2年半の間に同社に関する相談が約300件も寄せられていたようです。
そして、消費者庁はこういった違法行為を受けて
同社の訪問販売事業について6カ月間の業務停止を命じところ、
この処分を受けて訪問販売事業からの完全撤退を宣言しました。
しかし、現在では各店舗での販売やインターネットでの販売事業などは、
継続して行われているようです。