自分の母親にとある手紙が送られてきたんです。
そこには「法律事務所」とか「裁判所」といった言葉が並んでいたんです。
架空請求のお誘い
そうです、架空請求詐欺だったんですよ。
母親は気が動転しちゃっているんですよ。
テレビであれだけ架空請求の事が扱われていて、ニュースを見ている時には「こんなものに引っ掛かる人いるのかね」なんて話していたものの、いざ自分の名前で普段見慣れないような固い言葉が並んでいるのを見ると、やっぱり気が動転してしまうんでしょうね。
それで自分が帰宅した際、慌てて「こんな葉書が来た」って見せてくれたんです。
何やらサイト閲覧料を延滞しているので、財産の差し押さえをすると。
無理なら連絡してくれとの事だったんですけど、自分もこれは第三者だから冷静に考えられたのかもしれないですね。
とりあえず文面をインターネット上で検索してみたら、同じように葉書が送られている人が結構いたんです。
それで架空請求詐欺だなって確信したんですよ。
ただ、これは自分はインターネットでこういった事があるって分かっているので、見ても「詐欺か」で終わりますけど、高齢者にとっては自分の住所と名前まで分かっていて、更には葉書まで送られてくる。
しかもそこには弁護士だ裁判だといろいろな事が明記されていたら、母親が焦ってしまうのも無理のない話なのかなとは思いました。
当然そんなの応える必要はないので無視しろって言っても「それでもっと請求額が多くなったりしたらどうするんだ」って。
いざ当事者になると
ここまで慌てるのかって思いましたけど、同時にもしも自分がいなかったりしたら、確実に架空請求詐欺に引っ掛かっていたんじゃないかなって思いましたから、自分も事細かにいろいろと説明しましたよ。
基本的に裁判所からそういった事が葉書で送られてくる訳がないと。
送られてくるのであれば葉書ではなく、内容証明だろうと。
弁護士だって連絡してくるはずだから、こういった事は無視していれば良いと。
そして検索して見つけた同じ文面の葉書のサイトを見せて、それでようやく「詐欺」って事に気付いてもらえたんですけど、ここまでしてようやく詐欺だって事に気付いてもらえたんですからね。
高齢者の一人暮らしとかだとまんまと引っ掛かってしまうのも仕方ないのかなって気持ちにもなりましたね。
架空請求詐欺に引っ掛からない方法としては、とにかく自分の所に重要な用事で連絡が来るのであれば葉書ではなく、もっと大切なものだろうって事ですよね。
葉書みたいに確実性のないものでは、もしかしたら相手に連絡が届かないケースだってあるんですから。
ただ、もしも自分が一人暮らしで自分の名前でそんな葉書が送られて来たらそこまで冷静になれるかなって思いもありますが。